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18.35 料理の温度測定

  1. 天麩羅油の温度:料理経験を積むにつれて、ひとつの疑問が生まれてきた。揚げ物をする時に、油の温度は、長い金製のお箸の頭に温度表示がついているものを使って測定してきたが、どうも、実感と測定値との間に差があるように感じてならなかった。その箸で測る油の温度は150度なのだが、なすを入れると、けっこう短時間のうちに色づき始めるのである。どうも諸先生方が言われる温度の感じとは違うようなのだ。そこで、天麩羅温度領域では、精度±2度の(おそらく)サーミスタ方式のクッキング温度計(ドリテック:C-201)を購入して、両者の測定値の比較をしてみた。その結果、新しい温度計の測定値が130度の時に、古い温度計では115度と測定され、170度の場合には、150度となった。従って、これまでの実際の油の温度は、箸式の温度測定値よりも20度以上高かった事が判明した。私の長年の疑問は氷解した。
  2. 珈琲を入れる温度:ドリップ式の適温は95度とコーヒー入門に書いてある。田口氏(食彩浪漫)によれば、82〜83度である。NHKの試してガッテンでは、田口氏は90度と述べ、沸騰したやかんの湯をコーヒーポットに注ぐと適温になると述べている。そこで実際に試してみると、99度のお湯約600ccを厚手の布巾の上に置いたステンレス製のコーヒーポットに注いだ所、約93度になり、蓋をあけた状態で、3分後には85度になった。

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Kozan 平成28年2月8日