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不惑を過ぎて料理造りを始めた私が、この数年の間に、先達の皆さまのレシピーを参考にして実際に作った料理の中で、これは、今後も作りたいと感じたお気に入りの品々のレシピーを集めた。その多くは、終生の友として味わいたい料理である。元々食べる事は好きであったが、自ら台所に立つ事はほとんど無かった。たまたま、家内が一ヶ月程寝込んでしまったのが契機となって、必要に迫られて料理修業が始まった。知識ゼロから出発した私がした事は、NHKの料理番組に習う事であり、多くのプロの先生方が著された本に学ぶ事であった(感謝)。
ところで、我々は料理を作り、食べ、そして後片付けまでしなくてはならない。これはほとんど毎日の作業だから、この意味する所は重要である。あまりに込み入った料理は、美味ではあっても作るだけで疲れてしまい、到底毎日は続かない。初歩から少し上達した程度の腕前で作れて、毎日食べても飽きが来ない料理を食べたい。週末は時間があるから、込み入った料理も良い。今は、体力知力とも人並みだから良いとしても、あと10年経てば、今と同じ事をやっても疲れはひどくなるだろう。食事の好みも変化しているのではないか。どんな料理がお気に入りとなるだろうか。こんな事が指針となって、メニューが決まったように思う。
従って、本書は、これから家庭生活に入り、豪華な食事を目指したいという女性の参考にはならないだろう。料理に多くの手間はかけられないけれど、ポイントとなる部分は美味しくあってほしいと願い、主として日本的な食事をしたいと考える女性、壮年、老年の方々には、参考になると思う。私の好みと感じたものには推薦の印を付けた。参考出典がわかるレシピーには、それぞれのタイトルに続けて明記するように致しました。文献は本稿末尾にまとめました。参考とさせていただいた先生方に心より感謝致します(レシピー中では敬称を略させていただきました)。
同じ種類のお節料理を数年にわたり作り続けた経験によれば、年々必要な労力が減少し、しかも味は良くなっているように思われる(2002年春)。徐々にではあるが、手順が良くなった事、動作の効率が良くなった事、そして塩加減が上達した事が効いているかもしれない。味わう私自身の心構えも進化したとすれば、ありがたい事である。
メニューが増えたので(〜491)、利用を考えて、最初にメニュー一覧を載せた。これは、主材料別と料理法別に作成した。重複している項目もある。特別にお気に入りのレシピを一つの章に集めた。
本書を利用する場合には、目次と索引を活用すると便利です。索引は細かく設定するように努力致しました。
第1章 はじめに
第2章 特・推薦レシピ(料理名だけ記載)
第3章 主材料別レシピ(料理名だけ記載)
第4章 調理法別メニュー(料理名だけ記載)
第5章 料理店のまかないとシェフのmyごはん
第6章 正月の料理 23品
第7章 常備菜と簡単おかず 23品
第8章 常日頃作る料理 85品
第9章 たまに作る料理 7品
第10章 お気に入り料理 130品
第11章 簡単な一品、酒の肴、漬物 54品
第12章 鍋物 9品
第13章 ご飯類 64品
第14章 麺類 23品
第15章 汁ものとスープ 29品
第16章 ドレッシング・サラダ・おひたし・デザート 33品
第17章 正月料理(追加) 11品
第18章 基本の計量、味と技
第19章 料理に関するコメント集
第20章 食品の栄養等について
第21章 食卓メニュー
第22章 幼少時の記憶に残る食べ物
第23章 失敗と教訓
第24章 最近作った主なもの
第25章 美味しかったそばやさん
第26章 お礼
参考文献
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Kozan
平成28年2月8日